65 高知の高齢者の充実の生活?どこでどう過ごしている?

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平均年齢が上がるにつれ、高齢者が生活に満足を感じ、安心して過ごせる環境が重要になってくる.

高知はどうだろうか.

人口当りで、病院数、療養病床数は全国一位である.

入院するとして、検査技師数、看護師数、療法士数も一位である.

一方、飲酒費、喫茶店数、弁当屋数が一位である.パチンコ台数も高位である.

高知は、極めて高齢者に過ごしやすいように感じられる.

 

2017年3月23日 最終版

 

1.高齢者と施設

(本山町の老人ホーム)

 

最近、田舎で目立つ新しい建物があれば、それは老人ホームに間違いない.

国土地理院の地図にも、最近「老人ホーム」の記号が加えられている.

普通、いろいろなレベルの老人に対する施設が併設されているが、「特別養護老人ホーム」は高知でも入居待ちが多いという.

高齢者の一人として、あそこがいいなあ、という施設もあるが、予約するわけにもゆかない.

 

(福祉センター)

 

ウチのお母さんは、近くの福祉センターでボランティアをしている.

高年齢のボランティアもいるが、攻守ところを変え、ある日から介護される側に回ることもあるそうだ.

可能な限り介護を手伝い、不可能になれば介護される、自然なように思われる.

 

(田園に立つ病院)

 

高知駅南西一帯は、近森大病院の街区である.

各種の病棟が軒を連ね(高層ビルだが)、白衣の医師や看護師が行き交い、救急車が絶えず出入りする.

県庁、市庁舎付近より活気?があるのではないか.

高知一の繁華街が近く、入院していた某氏は、抜け出してバーに出入りしたようだが.

高知市内だけでなく、田園地帯にも大きな病院はある.

療養病床として心強いことである.

 

2.高齢者の生活

 

福祉センターに来る人は、女性が多く、男性は少ない.

寿命は女性が長いことはあるだろうが、男性はそのようなところに来たがらない.

共同で過ごす時間や、細工やゲームは好きではない.

老人ホームを訪問すると、共用のスペースでは、女性は中央のテーブルを囲んで話している.

男性は窓側の席に、一人一人外を向いて黙って座っている.

 

(古民家カフェで)

 

田舎でカフェや珈琲店に午後行くと、よく老婦人たちが入ってくる.

マスターが「いつもの?」と言っているので常連なのだろう.

女性高齢者の集うところであるが、男性高齢者の行き先はあるのか.

高知市内の屋内屋台集合店「ひろめ市場」に行くと、一人で酎ハイなど飲む老人をよく見る.

喧噪の中での一杯は孤独を和らげる.

同じ境遇同士が声をかける様子も見受けられる.

男性高齢者にとって望ましい「福祉施設」は、歩いて行ける安い居酒屋である.

住んでいる4,000人の町に、老婦人愛好の喫茶店は8軒あるが、爺の居酒屋は及ばない.

増やしたいものだ.

田舎では店舗を構えず、テントやバラックのところもあり、設備費はかからない.

 

(池川の居酒屋)

 

3.高齢者の活動

 

高知県内には、ゴルフ場が9か所ある.

近場を選べば簡単に行けるし、途中渋滞もない.

自宅からは5分で行ける.

今はどこでもセルフで気軽にプレイできるし、サービスデイもある.

夏には早朝や薄暮の割引もある.

 

(Tゴルフ場)

 

高齢者のもっともポピュラーな娯楽はパチンコではないか.

高知は人口当たりの台数で、鹿児島、宮崎、大分に次ぐ第4位である.

高知県内チエーン、全国チエーンがあるが、その土地に1店舗だけの店も健闘している.

 

(山のパチンコ店)

 

高知県民の特性の一つは、探求心が強いことである.

たとえば、「高坂学園老人大学」は、どこからの援助も受けない自主組織で運営されている.

1,000名近くの在籍者があり、5グループに分かれて毎月2回の講義を受ける.

「起立、礼」で始まるが、大学生と違うのは、背筋を伸ばして聴き、居眠りがないことである.

 

(高坂学園老人大学の「学生」)

 

類似の仕組みは他にもあるし、市町村主催の「大学」や講演会も、年中どこかである.

そこに聴講者が求めるものは、面白かった、いい話を聞いた、ということではない.

異なる思想に触れ、自己主張をさらにブラッシュアップするためである.

一般の大学と同じく、教師と学生の真剣勝負である.

その点は龍馬やジョン万次郎に共通している.

なぜそうなったのか.

高知は他地域と山や海で隔てられている.

それ故、基本的に異文化そのものに好奇心があったためではないだろうか.

 

4.高齢者の日常

 

(Y町の旧道)

 

住んでいる町の、室戸へ向かう旧国道沿いは、昔は映画館が並ぶ繁華な土地であった.

そこに地域スーパーがある.

山の不便な地域からは、補助があるのでタクシーで買い物に来る.

買い物が済むまでタクシーは待ってくれる.

右に曲がると新国道で、コンビニや直販所がある.

高知は日本一弁当屋が多い.

つまり日本一の弁当激戦区である.

率直に言って、コンビニ弁当や総菜は、質、量、価格とも地元スーパー、直販所と勝負にならない.

コンビニは工場生産だが、スーパーは手練れのお母さん方の手造りである.

あるスーパーでは、盛り沢山の弁当が、二つ680円、三つなら980円で売っていた.

夕方になると割引があり、高齢者が待ち構える.

298円が売りの店もある.

相互扶助で、高齢者が安くつくり、高齢者が安く買う.

 

(年末の「お町」)

 

高知では、市内の中心街を「お町」という.

地域の老婦人方も市内に行くことがある.

帰っての感想は、共通して

「お町は人が多くて疲れるね!」

である.

 

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(おわり)

 

2017年3月17日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一