60 高知で魚グルメ.カツオ、ヨコワ、イシモチ、クエ、イワシ

およそ高知で食品を売るならば、カツオを扱わない店は、地域の存在として認められない.

刺身にせよ、たたきにせよ、短冊にせよ、切身にせよ、県民の主食に近い.

では、どのように高知県民は食べているのだろうか.

また、カツオ以外にはあるのだろうか.

獲る、買う、食べる、に対する県民の関わりはどうか.

高知の魚グルメを探ってみよう.

 

 

 

2017年1月14日 最終版

 

1.我家のメニュー

 

個人的ながら、我家から始める.

カツオのたたきであるが、ブロックを買って、食べる直前に焼く.

 

tatakiwoyaku

(カツオを焼く)

 

年末、いつもの魚屋に、予めカツオを頼んだら、入るか入らないかわからない、と言われた.

遠洋の冷凍でなく、近海ものだからそうなる.

わからないから予約というわけにもいかない.

しかし、そこはさすがに高知で、見事なブロックが手に入った.

個人の家では、藁焼きは難しいので、ガスの火で炙る.

電磁調理器では焼けないから、このためにガスにしている.

脂が滲み出て滴り、パチパチと線香花火のように弾ぜる.

 

kinmenohimono

(キンメダイの干物)

 

来客メニューの一つはキンメダイの干物である.

魚屋で真っ向唐竹割りに捌いてもらい、塩水につけた後、網の箱に入れて天日で干す.

見た目もきれいだが、ほっこりとした味で、酒もごはんも進む.

先日は家の中のコンロで焼いたので、翌日も部屋に炉端の香がした.

 

urumeiwasi

(ウルメイワシ)

 

近所の方から、「たくさん釣れたので」とイワシのお裾分けを頂戴した.

ムチムチ、ピカピカとしている.

スーパーでも売っていて、十分に新しい.

しかし、一本釣り(1本の糸に針を複数つけるサビキだが)の直送にはかなわない.

早速鮨にした.

 

2. ニベ

 

(西分漁港)

 

近くの漁港に行ってみた.

仲買と魚屋のご夫婦、地元スーパー主人の顔が見える.

これが今日並ぶのだろう.

見慣れない大きい魚が揚がっているので、訊くと「ニベ」との答えだった.

別名はイシモチで、耳石が大きいところから、そういうらしい.

また、「頼みをにべもなく断る」は、これに由来する.

ニベからつくる膠は強力だが、でないと縁が薄いということによるそうだ.

 

3.ヨコワ

 

(ヨコワ)

 

12月、地元スーパーの棚にはヨコワのブロックがずらりと並んだ.

高知では「ヨコ」と呼ぶ.

マグロは粘っこい、しかしハマチはあっさりし過ぎる.

その中間の舌触りで、どの魚よりも刺身が好きである.

漁師によれば、何年も獲れなかったが、今年は異常に獲れているという.

ただ、これはクロマグロの子供であり、漁はあまり好ましくないとされてはいるが.

 

4.クエ

 

(安芸の鮮魚店)

 

年末、安芸の鮮魚店に行ったら、クエが出ていた.

 

(クエとキンメダイ)

 

キンメダイも深海魚で高いが、クエは9,600円と破格の値段である.

正月、大人数で鍋や刺身などやるのだろう.

1月に行ったら、鍋用に切身を売っていた.

大きい魚だが、でれっとした身ではなく、ちりちりと締まった筋肉質である.

うまそうだが、やはり一盛り1,500円と高価である.

 

5.ボラ

 

(手結 黄堤防)

 

近くの手結港、黄色の灯台がある堤防は、穏やかな入江に面している.

釣果が多く、ファミリー恰好の釣場となっている.

鳥もファミリーの一員である.

一家で竿とお弁当を持ち、出かける.

近所の小学生S君は釣りが好きで、下の漁港に自転車で行く.

お母さんからは、二人で行くこと、ライフジャケットを必ずつけること、厳命されているらしい.

「小鮒釣りし」ではなく、「小鯵釣りし あの海」である.

 

(琴が浜)

 

夕方の海岸では、車を降りて釣竿を出す仕事帰りの人をよく見る.

浜に竿を立て、じっくり取り組むのもいるが、この人は手軽なイカ狙いらしい.

この少し沖では、この2,3日、ボラがよく跳ねている.

写真に撮ろうとするが、なかなか難しい.

望遠なので視野が狭く、どこで跳ねるか予測がつかない.

何回かやっている内に要領がわかってきた.

群れで一定の移動をしているようだ.

そのあたりに波が立つ.

そこを狙ってシャッターを押す.

能登の七尾湾のボラ待ち櫓は、その下の網の上に群れが来たところで引き揚げ、一網打尽にするのだそうだ.

 

(跳躍!)

 

なぜ跳ねるかは、わかっていないという.

群れで周囲が狭苦しくなって、脱出するのかもしれない.

勢いよく、かなりの距離を飛んでいる.

学校の水泳で飛び込みに失敗して、腹を打つのと同じで、岸までバシッという着水の音が聞こえてくる.

痛くないのだろうか.

ボラの味は水質によるそうだ.

下の堤防を根城にする釣師は、この辺りは水が良いので美味い、と言っていた.

ウチのお母さんは、ボラを捌きたくない.

つぶらな瞳で、鼻先が丸く、口も控えめである.

どことなく人の顔に似ている.

 

 

リンク:魚を獲る、買う、食べる

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(おわり)

 

2017年1月8日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一