44 自衛隊高知駐屯地:戦闘訓練、戦車試乗、PAC3も

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高知県香南市に、陸上自衛隊高知駐屯地がある.

このほど某国からの危機に備え、PAC3が配備された.

施設は10年前、山を切り開いた高台につくられた.

国道で、演習に出かける車の隊列によく出会う.

三々五々、自主トレでジョギングを行う隊員は、日常の風景になっている.

毎年公開の催しがある.

来場者には隊員家族も多い.

企業でよく行われる、社員の家族向け見学会、運動会のようである.

 

(2017年8月配備のPAC3)

 

2017年8月17日 修正版

 

 

1.高知駐屯地

 

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(駐屯地の建物)

 

小規模な基地は、50年前から海岸近くにあった.

規模を拡大して高台につくったのは、南海トラフ地震を意識したためであろう.

熊本の地震では、その波及を恐れ、高知からは数名のみの出動であったという.

楽観せず、最悪の状況を意識して行動することは、軍隊の基本である.

「大東亜戦争」では、この原則が守られなくなったのだが.

建物は下駄ばきマンション風で、上層階が「兵舎」になっている.

 

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(射撃演習場)

 

隣接して射撃演習場がつくられた.

どのくらい周辺に音が聞こえるかと思っていたが、全く音がしない.

長い建物があって、自動小銃、機関銃、狙撃銃などの訓練を行っているのであろうが、完全防音である.

小銃を構えた隊員がいる区域がある.

弾薬庫があるのだろう.

 

⒉ 隊員の生活

 

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(食堂と隊員クラブ)

 

食堂は1階にある.

幹部食堂、隊員食堂、と分れているところは、やはり階級が厳然とした軍隊である.

2階には「クラブ」がある.

ビールなど酒が呑める.

民営であり、ホール従業員募集の看板が国道筋にときどき出る.

夜間勤務だが、看板の現れ方からすると、あまり定着率がよくないように見受けられる.

さほどハードワークではないと思うのだが.

酔った隊員の言動をフェイスブックなどに載せられても困るので、守秘義務はあるだろう.

ただ、同じ棟内であり、上官や気の合わない同僚もいるかもしれない.

リラックスする雰囲気には、いささか欠ける.

そうなると、野市や高知市内に繰り出して、となるが、何しろ山の中で公共交通機関がない.

タクシーなど、何かと出費が嵩む.

根釧原野の真ん中にある、矢臼別演習場よりはよいが.

 

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(ベビーカーを押す隊員)

 

家族持ちの隊員のため、大きいアパートがつくられている.

結果として、隊員数以上に住民が増える.

そのため、住んでいる市では人口が増加した.

学校の生徒数も維持されている.

家族で来たのであろう、ベビーカーを押す隊員がいる.

おじいちゃん、おばあちゃん共々、テントで弁当を囲む隊員一家も見られる.

 

3.模擬演習

 

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(観閲行進)

 

行事では、観閲行進がある.

某国、某々国のデモンストレーションの行進とは、いささか雰囲気が違うが、当然であろう.

 

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(落下傘降下)

 

上空にヘリが飛来し、落下傘(パラグライダー)降下が行われる.

落下傘というと、「パレンバン降下作戦」、「見よ落下傘」の歌を思い出すのであるが.

 

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(迫撃砲)

 

仮想敵軍の殲滅に向けて、迫撃砲が発射される.

空砲だが、着弾点に発火される仕組みである.

大きな音に、泣き出す赤ん坊もいる.

年に一度、高知駐屯地に大音響が響く日である.

 

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(模擬戦闘訓練)

 

戦車、装甲車の出動に続いて、歩兵が前進する.

高知は普通科(歩兵)連隊で、戦車の配備はない.

善通寺から運んできたのであろう.

この後、バイク部隊のジャンプ、集団走行が披露される.

 

4.祭りの賑わい

 

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(連隊の模擬店)

 

いろいろの出店がある.

人たちは駐屯地の見学に来るだけあって、ミリタリールックも多い.

自衛隊グッズの店はなかなかの繁盛で、迷彩色以外に、カントリー風の衣類がある.

せっかくなので、酒保、つまり隊内コンビニで、自衛隊カレーを買った.

 

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(移動販売車)

 

ガールフレンドを連れた隊員もいる.

ここは焼鳥やフランクでなく、ピザやジェラートであろう.

新入りらしい若い隊員たちは、牛タンに列をつくっている.

 

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(戦車乗車体験)

 

子どもには戦車の乗車体験がある.

後部に台を取りつけ、10人ばかりの子ども、小さい子では親が連れて乗る.

2台で短い距離だが1周する.

戦車は、キャタピラの回転差で傾かずに回るので、結構Gがかかっているし、スピードも出ている.

子どもの列を戦車兵が見て、「こりゃエンドレスだなあ」と言っている.

いくら回っても列はどんどん伸びてくる、

2回、3回と乗る子がいるのかもしれない.

 

5.これからの「戦争」

 

見てきた演習は、国という巨大システム同士が激突する、「在来型戦争」に備えたものである.

一方最近では、個人の自爆や殺傷、少人数での行動を基盤とする、「自律分散型戦争」が現れている.

戦闘は、世界中にネットワークでつながっている.

日本も、高知も、無縁ではない.

このような戦争に対応する、体制、戦術、装備はどうなるのだろうか.

この場合の「戦争と平和」は、どのように理解したらよいのだろうか.

「自律分散型戦争」があるのなら、「在来型平和」に対する「自律分散型平和」があるのかもしれない.

 

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(おわり)

 

 

2016年6月3日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一