22 高知の横浪半島.巡航船と伊勢海老料理

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高知市内から車で30分も走れば、そこはもう、静かな入江と絶壁の海の横浪半島である.

横浪半島と言うが、海に突き出てはいない.

海岸と平行になった谷間が沈降し、10kmほどの細長い入江になっている.

巡航船が運行されている.

海岸の絶壁を下れば、伊勢海老料理である.

 

2017年9月21日 改訂版

 

 

1. 断崖

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(半島の断崖)

 

太平洋側は断崖であり、簡単に下に降りることはできない.

ところどころにある集落は、昔は船でしか行き来ができなかった.

尾根に「スカイライン」がつくられ、車の通行が可能になった.

道沿いには別荘があり、知人のNさんはそこで養蜂をやっている

 

2.   リゾート基地

 

かつて入江に「グリーンピア」と称する国のリゾート基地がつくられた.

高知に来た20年前、行って驚いた.

まず車で入るのに、料金所があってお金を取られる.

しかし、ロクに設備がないし、遊ぶ人もいない.

ホテルにも人影がない.

それにも拘わらず、横でホテルの新館が建築中である.

一体この施設はどうなっているのか、と思ったが、やがて運営を中止した.

年金基金を相当浪費したわけだが、失敗が追及された話は聞かない.

 

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(グリーンピア跡.建物が残っている)

 

2.   国民宿舎

 

国民宿舎も失敗の多い施設である.

高知でも廃墟になったところが多い.

景色の良いところに、公営でコンクリートの建物をつくり、安く泊まれるようにする、というのがそのコンセプトである.

しかし、安い=安っぽい、そこが問題である.

安っぽい部屋、安っぽい料理、しかし民宿よりは高いし、おもてなしも期待できない.

横浪でも市営国民宿舎が破綻した.

ある人が買い取って、傍にSホテルを建てた.

穴蔵風の部屋で、海を見下ろすアウトバスもある.

やや高いが盛業中である.

泊まった後で、ギリシャ・サントリーニ島のパンフレットを見ると、「あれ?横浪と同じじゃん!」と思ってしまう.

 

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(横浪のホテル)

 

3.   伊勢海老

 

断崖の下に池ノ浦漁港がある.

伊勢海老料理である.

生き造りに鍋、そして雑炊.岩礁があればこそだ.

会食なのか、軽自動車のおばさん達が店に次々入って行った.

 

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(池ノ浦)

 

4.  学校

 

半島には明徳義塾中高校がある.

隔絶した土地にあり、一般的な通学は不可能である.

野球の名門校だし、相撲も強い.

「朝青龍明徳」は本校の留学生であって、近くの札所「青龍寺」から名を取っている.

ただ、「地域の代表」、「郷土の力士」と言われても、何かしっくりしない.

松山英樹出身のゴルフ部は、近くのゴルフ場に練習に来るので、生徒の顔を見るのだが.

 

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(明徳義塾のキャンパス.練習の掛声が聞こえてくる)

 

5.   巡航船

 

湾は奥深いので、対岸の学校に通学しようとしても、陸路は湾を東か西に大回りしないと行けない.

そこで12箇所の船着場を巡って、通学用市営の巡航船が一日4回運航されている.

 

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(巡航船、埋立船着場)

 

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(横浪船着場)

 

一般客も乗ることができるが、地図、ストリートビューで巡航船の乗場を探しても、発見はほぼ不可能である.

標識がないことはないが、「知っていれば必要ない.知らなければ訊けばよい」のである.

時刻表も市のホームページ、待合室、船内で少しづつ違っていたりする.

学校行事に合わせているのだろう.

船長さんは、乗るなら埋立-横浪が良いという.

往復2時間の船旅である.

しかし、行った先で帰りの便まで、1.5から2時間待つことになる.

近くの公民館にはエアコンがあるし、知らせるからそこで待てばよいと言われた.

出向いたら、図書室に「巡航船待合室」の札がかかっていた.

夏休みで乗船客は少なく、帰りに生徒が一人だけ乗ってきた.

あちこちの船着場に客がいないと見ると、着船することなくUターンする.

船長さんも彼女も、どこで、とも言わなかったが、ある岸に着いて、慣れた様子で降りて行った.

 

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(船を下りて)

 

船長さんは「どこにでもある海」という.

これが大看板や幟で呼び込む観光船ならそうかもしれないが、乗れるだけでも嬉しいのでそうは思わない.

また、入り組んだ湾は、よくある湖の観光船よりずっと楽しめる.

 

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(入江の別荘)

 

以前不動産業者が、高知でただ一個所、自分の家の庭から釣ができるところがある、と言っていた.

それはこの湾かもしれない.

岸には別荘が点在し、オーバーに言えば、オーストリアの湖を思わせる.

 

6.   ゴルフ場

 

半島にはゴルフ場がある.

今は県内某ラーメンチエーンが経営している.

起伏が激しく、入江の多いところに作っているので、「ロストボールを1ダース持って行くこと」などと言われる.

下がって上がって狭くなって曲がって、というコースを、ボールを無くしながら楽しむ.

セルフだし、昼食の中華も母体が母体だけに安い.

海越えのホールがある.

と言っても、ペブルビーチのように怒涛逆巻くのではなく、入江である.

 

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(ゴルフ場)

 

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(おわり)

 

2015年7月16日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一