高知学102 高知の住まい-海から山まで.高知学総集編3

高知学が100編になったところで、過去の記事を振り返り、総集編をつくっています.

高知県民が住んでいるところ、その生活は、関心を持って読んでいただいているテーマの一つです.

高知に引越しをするからということではないでしょうが、知らない地域で、どんなところに住んでいるのか、どんな生活をしているか、だれしも、だれでも興味を持ちます.

しかし意外に記されたものがありません.

あまりにも日常的なテーマなので、ガイドブックにも、観光協会のパンフレットにもありません.

 

(文中のピンクの部分をクリックすると、その記事につながります)

 

2018年11月20日 最終版

 

 

1.都市と住宅地

 

高知県は東から西まで直線距離で180kmあるが、これは東京から浜松、新潟、福島までの距離にほぼ等しい.

一方、高知県の人口はたった70万人であり、しかもその半数が高知市周辺に住んでいる.

全体として、いかにゆとりのある地域なのか、よくわかる.

 

(高知市)

 

高知市域を貫いて川が流れ、すぐ背後は山である.

高層のホテルやマンションもあるが、その気になれば数えられるほどである.

 

(通天閣)

 

東京には浅草、大阪には新世界、と盛り場があるが、高知にはない.

東京都内では建物群が無限に広がり、その終わりは見えない.

さらにその外郭には新興住宅地がある.

 

(安芸市・内原野団地)

 

高知にも新興の住宅団地はある.

埼玉、千葉などの住宅地と気分として変わりないが、一人1台、車が必要であるところが違う.

首都圏と似た感覚で住むことができる.

 

2.海岸

 

高知というと海のイメージが強い.

しかし海岸は外側のごく薄い殻であり、その中身はみな山である.

海が見える土地は限られる.

 

(香南市・夜須町)

 

静岡から東海、紀伊半島、高知、宮崎の沖合で、いずれ南海トラフ地震が発生することは確実である.

南海トラフ地震は100年ごとに起きるが、次は2038年の可能性が高いとされている.

ただこれは統計的に、であって、それより早くも遅くもなり得る.

エネルギーは日々蓄積されているので、早ければ規模は小さく、遅くなればなるほど大きい.

地震と同時に津波が発生する.

浸水地域は各家庭に配布されたハザードマップに示されている.

液状化地区も公表されている.

 

(芸西村の高台)

 

役場や工場は、津波を避けるよう全県的に高台への移転が進んでいる.

個人の住宅も、浸水地域を避けつつある.

海を見下ろす別荘地も候補の一つである.

 

(須崎市・久通)

 

ところが、海辺の漁村でもリフォームされた住宅が売りに出されている.

買う人がいるだろうか.

この前の1944,1946年の昭和南海トラフ地震は、比較的小規模で東に震源の壊れ残りがあり、次はこの地域から始まると考えられている.

東端の静岡で発生しても、遠いから直ちに高知に影響することはなく、過去の例から、2時間、または2日、または2年を置いて高知に地震がくる可能性が高い.

逃げる時間がある.

津波も同時に起きるが、不謹慎かもしれないが、そのために一帯は更地になる.

南海トラフの動きは一定なので、その後100年間は地震が絶対に起きない.

浜辺であっても、この土地が安心になるのだ.

 

3.離島

 

(沖ノ島)

 

高知の離島、沖ノ島は住宅地としてどうだろう.

宿毛市から市営船で1時間余りである.

運賃は島民なら200円余だから、都会のバスと変わりない.

毎日2便なので、高知の山間部のバス週1日2便よりずっと頻繁である.

万一宿毛市街に渡っていて欠航になっても、コンビニ近くに宿泊所が用意されている.

都会で電車の計画運休に慌てるようなことはない.

ネットもスマホも繋がるし、船が着くと宅配便の軽トラが寄っている.

アマゾンの箱も混じっている.

診療所もヘリポートもある.

ちょっとそこまで、とはゆかないが、そのため余計な金を使わない.

 

(沖ノ島 弘瀬)

 

集落では母島が大きいが、急傾斜地で上り下りが大変である.

弘瀬は左右に平地が広がるので、足が悪くても住み易そうだ.

 

4.山間地

 

日本全国、殻が海岸であり、その中身は山である.

周りを見渡して山が見えないという場所は、関東平野のごく一部だけである.

日本は山国なのだ.

高知も太平洋に面しているとはいえ、同じように山国である.

 

(大豊町・八畝)

 

高知の山里もいろいろだが、特徴的なのは、見上げるようなところにある集落だろう.

 

(仁淀川町・長者)

 

各地の観察からすると、安定して住める山里の条件がある.

駅から、駅が無ければ役場やスーパーがある中心地から、車で10分以内にあることだ.

都会の住宅地と同じで、それより遠いところはやはり住み難い.

また行くために、無人の峠を越えてというのもつらい.

川筋などで、ぽつりぽつりでも人家が続いていることが望ましい.

人間は群れをつくる動物なのである.

 

(香南市・香我美町)

 

(森の住家)

 

しかし思い入れがあって、森の中に孤独に?住む人もいる.

木々に埋もれ、グーグルで「ぽつんと一軒家」を探してもわからない.

畑も開墾されている.

このようなところで住むための条件は、立派な建築であることだ.

「山の家」だから簡素でよい、という建物は打ち捨てられている.

お互い、悟りを開いた仙人ではないのだ.

 

(おわり)

 

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2018年11月16日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一