4 高知の魚の獲り方.買い方.食べ方

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高知で食べるなら、まず魚である.

代表は何といってもカツオだが、魚屋に不味いものはない.

獲る、買う、食べる、のやり方を調べよう.

そして美味いものを食べよう.

海岸線は室戸岬の先から、足摺岬の北まで続いている.

 

(2017年10月5日 改訂版)

 

 

1.一本釣り

 

ipponnduri

(カツオ一本釣り漁船)

 

高知を代表する漁は、カツオの一本釣りである.

カツオは巻網で獲られてもいるが、それでは魚体が痛むし鮮度が違う.

一本釣りは、船腹に並んだ漁師が竿を連ね、休む間もなく、一匹づつ引っかけては、宙から船倉へ落とす豪快なものである.

しかし、漁船はハイテクである.

各種のアンテナを装備し、船橋にはディスプレイが並んでいる.

レーダ、GPS、超音波などはもちろんである.

衛星からの海水温、プランクトン濃度などのデータも受信し、群れの動向を推理している.

 

2.定置網

 

定置網は、沖合に大規模な配置の網を置くものである.

魚が網の壁に沿って泳いでいるうちに、袋の鼠になる仕組みである.

室戸の先の椎名漁港で、定置網から帰ってきた運搬船を見た.

船倉一杯が魚で埋まり、クレーンともっこで荷卸しする.

巨大な青いプラスチックのコンテナがたちまち一杯になり、次々に積み上げられる.

 

(ウミガメ)

 

定置網にはいろいろのお客が入ってくる.

室戸ではウミガメが入る.

ウミガメの卵は砂浜で孵化するが、その後の行動は全くわかっていない.

漁師が持って帰ってくれたものを、保護団体が計測し、足にタグを付ける.

海に戻した途端、全速力で逃亡し、あっという間に姿を消した.

足摺では時々ジンベエザメが入る.

黒潮に乗って南の海からやってくるのである.

大阪の水族館の施設があって、ある期間育成する.

5mを軽く超えるものが居たことがあって、巨大な水槽でも曲がると尾がつかえる.

大きすぎるので再び海に戻したそうだ.

ジンベエザメと沖で泳ぐ催しもやっている.

タイワンイトマキエイを見たことがある.

幅3mで、頭に二本の長い角が突き出ている.

大阪に持って行ったが、残念なことに死んでしまったそうだ.

 

iburi

(以布利のジンベエザメ.ほんの子供)

 

 

3.漁港

 

近くの漁港は、シイラとドロメ漁が盛んである.

ブリの養殖もやっている.

近海でカツオも獲る.

多くの遠洋一本釣り漁船は、大量に釣りあげ、直ちに冷凍する.

近海漁ではそのまま持ち帰る.

シイラは影に寄る習性がある.

ヤマモモの枝を束ねて海面に置くと、陰になった周囲をぐるぐる回りだすので、そこを捕える.

高知では普通の魚で、いつも魚屋にある.

トローリングの対象になるほど大きい.

 

(シラス漁)

 

シラス(生のものをドロメと言う)の漁は、2隻の船で、目の細かい網を引く.

目の前の海に年中出ている.

直売所があちこちにある.

炊き立てのご飯に、見えなくなるほどシラスを乗せ、レモンを垂らし、醤油を落として食べると止まらない.

春の夕、漁港にウオーキングに行ったところ、30cm以上はある立派なマダイが沢山揚がっていた.

コンベヤなど用意し、助っ人を頼んだのか、女性が何人かで箱に入れている.

痛まないように箱のスポンジの仕切りに一匹づつ収める.

10匹くらい入る箱が50ではきかなかっただろう.

ただ獲れ過ぎるのも問題で、この時近所のスーパーでは、天然ものの方が養殖ものより安かった.

キンメダイは深海魚なので、急速に海底が沈んでいる室戸が本場である.

室戸の魚屋に行くと、宛先に東京の料亭の名を書いたトロ箱が並んでいる.

「室戸直送」である.

 

4.魚を買う

 

高知では、魚は品質を見定める「鮮魚」であり、トレイに入った「魚」ではない.

店と客の間に信頼関係がないと、売り買いは成立しない.

夕方、真剣な目で魚を評価している男性をよく見かける.

魚を買い、さばく役目が男性である家庭も多い.

ウチのお母さんは地元スーパーで買っているが、人を信頼している.

チリ産の鮭でも、このスーパーのものは他と違うそうだ.

目利きなのだろう.

スーパーでは揚がった港が書いてあり、同じ魚が並んでいるので、沢山獲れたとわかる.

割安だし旬なのである.

今日は大きなチダイ、平アジ、スルメイカであった.

何でもあります、と売るのではなく、買うべきものが並んでいる.

 

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(地元スーパー)

 

myshopfish

(鮮魚の棚)

 

5. 魚を食べる

 

魚は切身にしても売っているが、高知のほとんどのスーパーでは、鮮魚売場に厨房が隣接している.

お客の要望に応じて、買った魚をさばいてくれる.

脂身をこうして、こう切って、など細かい注文をする老婦人もいる.

屋外に流しのある住宅もよく見かける.

釣った魚もあるが、家でさばく人が多い.

公民館では、板前さんを講師に、小学生以上を対象とした(低学年は保護者の同伴)魚のさばき方教室が開かれる.

干物は我家は自家製であり、ホームセンターで売っているネットに入れて一夜干しにする.

近所の釣り好きの人から、イワシ、アジのお裾分けをいただいたりするが、これは刺身や鮨にする.

刺身を食べるたびに、これが赤坂や新地の料理屋なら、いくらとられるかなあ、と思う.

 

himono

(干物をつくる)

 

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(おわり)

2015年1月19日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一